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オペラ《Gerda(雪の女王)》について 長年作曲していたこの作品を今年(2020)完成させました。 また題名を《ゲルダ(雪の女王)》に変更しました。 原作はアンデルセンの《雪の女王》ですが、このオペラでは、ゲルダというヒロインが主だからです。 ゲルダは、オペラの新しいスタイルのヒロインです。彼女は、妖艶な女性でもなく、悪女でも聖女でもなく、まだ年端もいかない何の力も持たない一人の少女です。 彼女は、例えば宮崎晴雄監督のアニメ映画「風の谷のナウシカ」の主人公「ナウシカ」とも似たところがあります。ナウシカは「風の谷」の族長の娘という特別な存在ですが、ゲルダは普通の少女です。しかし共通するところは、彼女たちが純粋な勇気と誠実な情感で動物や人を助けるために自分の力を尽くすところです。 そして、現代の時代に私たちは、同じような少女、女性を多く見ます。 例えば、マララ・ユスフザイさん、グレタ・トゥーンベリさん、周庭さん。 彼女たちは、自分の損得からではなく、純粋な気持ちから自分たちの信念に向かって進んでいきます。私は、そのような存在を今後の時代における女性による新しいヒロインの登場だと感じています。 また、この作品では、原作に現代社会を投影したり、現代人の心理を反映し、民話的な要素を取り入れて新しいプロットを作っています。特に、2011年の東日本大震災の直後に、当地にボランティアにいった経験と富士山麓の町にある神社で「吉田の火祭り」をみた体験が、プロットに大きな影響を与えました。最後の結末も原作とは異なり、オープンの形で終わります。リブレットはドイツ語で、第一と第三幕は自分で書いています。第二幕のリブレットは、ドイツの俳優・演出家の Elmar Gehlen 氏によるものです。 現在までに、オペラの中の一部分を元にしたアンサンブル作品も作っています。 Remnants of Love(Gt duo)2017 (第1幕第III場の”カイのアリア”が元になっています。) Liebesblumen (Gt Quartet)2019(第3幕第IV場の”ゲルダのアリア”がもとになっています。 Shade of darkness(Fl,VC)2017(第3幕第I場の雪の女王のアリア“がもとになっています。) Coridor of Light(Fl solo)2012(第1幕第V場が元になっています。) また、以下の作品は、アリアのアンサンブル・ヴァージョンです。 花のアリア(Sop.Vn,Gt,Pf)(第2幕IV場のゲルダのアリア) 雪の女王のアリア(Mez,Fl,Vc)(2018)(第3幕第I場の雪の女王のアリア) サンプル Blumen Arie また、以下はいくつかの場の部分のミディサンプルです。オペラについて、その他の詳細は作曲家たかの舞俐まで。maricatmusic@yahoo.co.jp サンプル1(第1幕5場初めの部分) 子供たちがカイに遊びで呪いをかける最初の部分 サンプル2(第1幕5場終わりの部分) 雪の女王の魔術も加わり、カイが空間にできた隙間からあふれる光に誘われて 雪の国(黄泉の国)につれていかれる部分 Dramatis Personae (8 or/to 13, depending on number of doublings) Gerda Soprano Kay Tenor (may double as Prince in Act III ) Snow queen Mezzo Soprano Sonja high Soprano (may double as Princess in Act III ) Elisa Dramatic Soprano (may double as Witch /old woman in Act II ) Ole Tenor (may double as Schnipp (1st crow) in Act II and III ) Schnapp Bariton Hans Bariton (may double as Peter(Bandit son) in Act III ) Orchestra 2 Flutes (1st Flute doubling Piccolo, 2nd Flute doubling Alto Flute) 2 Oboes (2nd doubling English Horn) 2 Clarinets in B♭ (2nd Clarinet doubling Bass Clarinet in B♭)2 Bassoons (2nd doubling Contra Bassoon) 2 Horns in F 2 Trumpets in C (1st Trumpet doubling Piccolo Trumpet in D) 2 Trombones (1st tenor-, 2nd tenor-Bass-) 1 Bass Tuba Percussion (4 players) Keyboarder (3 players, Grand Piano and Electric Organ doubling Celesta) 1 Celesta 1 Harpsichord 1 Grand Piano 1 Electric Organ (only manual)* * (It is possible to use a synthesizer with a normal church organ setting.) 1 Harp 8 First Violins (1 Solo Violin plays in second act with two instruments, one tuned 1/6 tone (33 Cents) lower) 6 Second Violins 4 Violas (1 Solo Viola plays in second act with two instruments, one tuned 1/6 tone (33 Cents) higher) 4 Violoncelli 2 Double Basses このサイト内の全ての著作権は作家が保持しています。 無許可転用転載は禁じますので、そのような場合はご連絡ください。 ©2020 Mari Takano |
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